R・スコット監督へのリスペクト
エンタメNEWS2024年11月5日6:00 AM
今月15日からの日本公開に先立ち、きょう5日に都内で開催中の「第37東京国際映画祭」で日本初上映(ジャパンプレミア)される映画『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』。きのう4日に、都内で来日キャスト4人が登壇するトークイベントが開催された。イベント中、キャスト陣が発したコメントには、リドリー・スコット監督へのリスペクトがあふれていた。
「第73回アカデミー賞」(授賞式は2001年)で作品賞・主演男優賞(ラッセル・クロウ)を含む5部門受賞(12部門ノミネート)を果たした『グラディエーター』(2000年)の“その後”を描いた『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』。両作ともリドリー・スコットが監督を務めている。
リドリー・スコット監督は、『グラディエーター』を含めて過去3度のアカデミー賞ノミネートを誇り、SF映画の金字塔となる『エイリアン』(1979年)や『ブレードランナー』(82年)をはじめ、『ブラック・レイン』(89年)、『テルマ&ルイーズ』(91年)、『ブラックホーク・ダウン』(2001年)、『オデッセイ』(15年)、『最後の決闘裁判』(21年)、『ハウス・オブ・グッチ』(21年)、『ナポレオン』(23年)など、挙げたらきりがないほど名作を生み出してきた、映画史にその名を刻む“生けるレジェンド”の1人だ。
今回、初来日の主演のポール・メスカル、11年ぶりの来日となったオスカー俳優のデンゼル・ワシントン、前作から主要キャスト唯一の再登場コニー・ニールセン、暴君皇帝役のフレッド・ヘッキンジャーの4人が来日。
トークイベントの冒頭でポールは「皆さんにお会いできてうれしいです。この作品の脚本を読んで、復讐を誓う男が血筋や信念を受け継いで”英雄”になっていく、その変遷の両面を演じられたのは役者冥利につきました」とあいさつした。
本作は、ローマ帝国が栄華を誇った時代が舞台。平穏な暮らしを送っていたルシアス(ポール)は、ローマ帝国軍の侵攻により愛する妻を殺され、捕虜となる。やがて謎の奴隷商人・マクリヌス(デンゼル)に買われ、ローマへ。そこで剣闘士(グラディエーター)となった彼は、力のみが物を言うコロセウム(円形闘技場)で待ち受ける戦いへと踏み出していく。
コロセウムでの命がけの闘いは、この映画を語る上で欠かせない見どころ。ポールは「3~4週間くらい、身体がボロボロになりながらアクションを撮影していました。このように大きな船に乗ったり、サイやヒヒとも戦ったり、バトルもレベルアップしています。それは技術の進化もありますし、なにより観客の皆さんに楽しんでいただくためですね」と話した。
予告編だけでもポールのアドレナリン全開の演技に引き込まれるが、その秘訣について質問されると、「リドリー!(笑)」と即答。デンゼルが「26歳だからね(笑)」と若さにツッコんで会場が笑いに包まれる一幕も。ポールは続けて「どの瞬間にも、アドレナリンを与えてくれる監督なんです。トレーナーさんにもお世話になりました。夢のような作品、夢のような撮影セットですし、これだけたくさんの人が愛する作品の続編ですから、これでアドレナリンが出ないなら俳優という仕事は考え直したほうが良いですね!」と答えた。
リドリー・スコット監督とは『アメリカン・ギャングスター』(2007年)以来のタッグとなったデンゼルは、本作への出演について、「5部門ものオスカーを獲得した名作の続編であること、素晴らしいキャラクターと脚本、そして素晴らしい監督(リドリー・スコット)と一緒に仕事ができることが決め手でした」とコメント。「監督は『映画の70~80%はキャスティングで決まる』とおっしゃっていて、今回は我々を選んでいただいた。巨匠に全幅の信頼を寄せて俳優陣は演技に集中することができました」と監督を称えた。
前作にも出演していたコニーは「前作の物語から十数年後、ますます贅沢や腐敗がはびこってしまう新しい時代のローマ帝国が描かれます。その変化をリドリー・スコット監督がさりげなく映像の中で示しています。崩壊しつつある帝国に身を置く感覚を観客の皆さんも感じてもらえると思いますし、技術の進化によって彼が本当に描きたかったローマ帝国のありのままをスクリーンで描けるようになったと思います。監督の映像トリックや引き出しの多さによって、さまざまな角度から撮影しました」と監督の思いを代弁するように語った。
フレッドは「360度どこを見渡してもローマ帝国であるようなセットを、リドリー・スコット監督が作ってしまったんです。どこを見てもリアルな世界で、常に8~12台ものカメラが回っていて、すべてのスケールが圧倒的だった」と回想。
双子皇帝の1人という役柄のため「皇帝のロイヤルシートは日陰で、優雅に観覧できたのはラッキーで最高でした(笑)」と振り返り、「監督はマルチカメラで全てのアクションを同時に多くの角度から撮影するので、細切れにならず、一つの出来事・アクションに対する多くの人間の視点とリアクションを一気に撮影でき、観ているほうも一気に感じ取れるんです」と話していた。
イベントでは、同映画祭コンペティション部門の審査員を務める俳優・橋本愛が駆けつけ、来日キャスト一人ひとりへ花束を手渡して歓迎の意を伝えた。
ORICON NEWS(提供:オリコン)
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