7月10日はウルトラマンの日!世代を超えて愛されるウルトラマン。

タレメREPORT2022年07月06日更新

2022年5月13日に公開、上映されているシン・ウルトラマン。
初代ウルトラマンを現代に置き換えた「リブート」映画とされています。
世代を超えて愛され続けるウルトラマンを記念する日、「ウルトラマンの日」があるのをご存知ですか。

(東宝MOVIEチャンネルより)

ウルトラマンの日は何月何日?

ウルトラマンの日は、毎年7月10日です。

ウルトラマンの日が7月10日の理由は?

1966年(昭和41年)7月10日に、TBSテレビでウルトラマンがテレビ初登場したことに由来します。
第1回の放送は、ウルトラマンの第1話ではなく、「ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生」というイベントの模様の放送でした。
ウルトラマンは「空想特撮シリーズ」の第2弾です。
ウルトラマンの前に放送されていた空想特撮シリーズ第1弾作品「ウルトラQ」の最終回が前週となる7月10日に放送が予定されていました。

ところが、その内容が難しすぎるとの理由で、放送取りやめになったのです。
そうして、7月10日に予定されていた「ウルトラQ」最終回の枠が空いたため、その枠で前日に杉並公会堂で開かれた「ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生」の模様が放送されることになりました。
このような経緯でウルトラマンのテレビ初登場となった記念すべき7月10日が、ウルトラマンの日となりました。
ウルトラマンの本編は、翌週となる7月17日に第1話から放送開始されています。

「ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生」とは。

ウルトラマン、怪獣や宇宙人、ハヤタ隊員を演じる黒部進さんをはじめとする科学特捜隊、そして円谷英二監督も出演した番宣、つまりPRイベントで、ストーリーを演じるステージショーでした。
当時の人たちは、ニューヒーロー・ウルトラマンの登場に「空想特撮シリーズ」のますますの発展を予感して興奮したのではないでしょうか。

ウルトラマンの日は公認されている?

「一般社団法人 日本記念日協会」に登録されていて、一般にも広く周知されています。

ウルトラマンの初放映日はどんな時代だった?

ウルトラマンが登場した1966年(昭和41年)とは、どんな時代だったのでしょうか。
高度経済成長期で、国民生活が大きく変化したのが昭和30年代から40年代。産業や経済が急速に発展し、東京オリンピックの開催、東海道新幹線開通などがあった時代です(いずれも1964年:昭和39年)。
都市に林立する高層ビルの風景、新幹線のデザイン。ウルトラマンを連想させる時代背景ですね。
ウルトラマンは、その時代からさらに未来を描いていました。劇中には1993年の墓石が登場するので、30年ほど未来を描いていたことになります。現在(2022年)の感覚だと、21世紀の中頃を描くイメージでしょうか。
1966年当時から見ると遠い未来だった1993年からも、すでに30年近くが経とうとしています。
それほど長い間、ウルトラマンは国民的特撮番組として親しまれてきたのです。

ウルトラマンのデザイン

さきほど新幹線のデザインがウルトラマンを連想させると言いました。
この時代、流線型のデザインが、力と進歩の象徴としてとらえられる時代の雰囲気がすでに確立していて、それが新幹線にもウルトラマンにも採用されたようです。
そこからさらに一世代ほど遡ると、1920年代から1930年代にかけて、海外では流線型の機関車が登場していました。
ストリームライン・モダンと呼ばれる流線形が力と進歩の象徴として確立され、新幹線もウルトラマンも、その影響を受けていたのでしょう。

世代を超えて愛されるウルトラマン

そうした時代に生まれたウルトラマンが、2022年になってシン・ウルトラマンにリファインされることは、ウルトラマンが普遍的な魅力を持ち、世代を超えて愛されてきたことを改めて感じさせます。
シン・ウルトラマンは、時代背景こそ現代に置き換えられていますが、そうしてまでもリブートされるその理由は一体なんなのでしょうか。

子供にとっては、悪い怪獣をやっつけてくれる正義のヒーローは憧れの対象になります。ウルトラマンという存在に、何か神秘的なものも感じるのかもしれません。
しかし、ウルトラマンの物語には、単純に勧善懲悪では割り切れないエピソードも登場します。
地球人同士のいさかい、陰謀、裏切り、目的を同じにするはずの隊員同士の対立…。

ウルトラマンは、地球人の負の側面も見て来ています。
映画「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」(2006年)には、自分たちウルトラマンは地球人に受け入れられていないのではないかと迷うメビウスに対し、初代ウルトラマンであるハヤタが「われわれウルトラマンは決して神ではない。どんなに頑張ろうと救えない命もあれば、届かない想いもある。」と諭す場面があります。
ウルトラマンたちは、自らの使命や地球人たちとの関わりに迷いながらも、最終的には地球人を自分たちと肩を並べる知的生命体として信じ、身命を賭して戦い、自身も成長をしていきます。
ハヤタ自身も様々な葛藤を経て来たからこそ、そのようにメビウスを導けたのでしょう。
普遍的なデザイン性も相まって、見る人たちが大人になったとき、再び鑑賞に堪える、そのドラマとしての奥深さがウルトラマンが永く愛される理由ではないでしょうか。

 

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