注目アイドル「わーすた」から最年長メンバーの坂元葉月が卒業 その思いとは…
タレメREPORT2021年8月25日6:00 PM
5人組アイドルグループ「わーすた」から、今年いっぱいでメンバーの坂元葉月さんが卒業することが発表されました。2015年の結成以来、5人で活動してきた「わーすた」にとって、卒業するメンバーは初。そんな坂元さんの思いとこれからについて紹介します。
★アイドルを目指したのは11歳、小学5年生のとき
わーすたは、エイベックス内のアイドルレーベル「iDOL Street」所属、SUPER☆GiRLSなどに続いて2015年に結成された、坂元葉月さん、廣川奈々聖さん、松田美里さん、小玉梨々華さん、三品瑠香さんによる5人組グループです。
「わーすた」のグループ名は「The World Standard」を意味しています。世界に照準を合わせて活動しているデジタルネイティブ世代アイドルで、SNSとリアルアイドル活動を通じて世界にKAWAIIジャパンアイドルカルチャーを発信していくグループというコンセプトで結成されました。2016年、1stアルバム『The World Standard』でメジャーデビューしています。
その最年長メンバーである坂元さんは2010年、小学5年生、11歳のときに『avex アイドルオーディション2010』にチャレンジ。これは、のちに入賞者がSUPER☆GiRLSの結成メンバーとなったオーディションでした。残念ながらこのときには入賞することはできませんでしたが、スタッフから声をかけられ、中学生時代から研究生として活動をスタート。そして2015年に、わーすたのオープニングメンバーとしてデビューを果たします。
最初のオーディションから数えると10年以上アイドルの世界で生きてきた坂元さん。長いキャリアながら、まだ22歳。彼女の中にどんな思いが芽生えてきたのでしょうか。
★「一人で社会に出てみたい 一度きりの人生だから…」卒業にあたっての思い
デビュー以来、最年長メンバーで、グループの精神的支柱として存在感を発揮してきた坂元さん。卒業を考え始めたきっかけとして「自分が知ってる人たちがアイドルを卒業していくのを見ていて、自分はいつまでできるのかな、何歳までにはこうなってたいなということを考え始めて、改めて自分の気持ちと向き合ったとき、“わーすたを卒業して、自分一人で社会に出てみたい。一度きりの人生だからそうしてみたいな”と思って……」(GirlsNews、8月18日付)と語ってくれました。
卒業後は芸能界から引退し、一般の社会人として第二の人生をスタートするといいます。現在22歳の坂元さん、一般の人だと大学を卒業するタイミングなので、再出発するにはちょうどいいのかもしれません。一方で、最近はアラサーの現役アイドルというのも珍しくなくなってきているので、まだ若くちょっともったいない気もしますが……。
坂元さんはいいます。「もちろん、わーすたとしてこういう会場でライブをやりたいとか夢がなくなったわけでもなく、活動が嫌になったというわけではない」「わーすたとして精一杯頑張ってきたし、坂元葉月という一人の人間としての人生はこの1回しかないと思うと、もっといろんな世界を知りたいなと思うようになりました。マイナスな卒業ではなく、すごく前向きな気持ちです」(同上)。その思いをメンバーに伝えたときには、それぞれ驚きや複雑な思いはあったものの、メンバー全員がそれを受けとめ、坂元さんの意思を尊重してくれたとのことです。
卒業後“明確にこれがやりたい”ということはまだ見つかっていないということですが、「今までアイドルという仕事しかしてきていなくて、自分は何が得意で何が不得意か、まだ何もわからない状況ですが、とにかく社会に出て一人で挑戦してみたいなと思ってます」(同上)と意気込みを語ります。
ほかのメンバーによると、坂元さんはメンバーの中でも特に、全体の動きを俯瞰で見渡し、計画性のある動きができる人であるとのこと。そういう意味では、芸能界でプロデューサーなど裏方での活躍も期待したいとも思いますが、一般の社会でもその特性を生かして頑張ってくれることでしょう。
★爽やかでエモーショナルな卒業シングル
坂元さんが参加するわーすたとして最後のシングル『詠み人知らずの青春歌』は今月18日に発売されました。坂元さんを送り出すのにふさわしい、爽やかで疾走感がありエモーショナルな楽曲になっており、メンバーの松田美里さんは「わーすたの今までの活動の中でいろんなことがあって歴史があるんですけど、その中にすごく濃く刻まれそうな曲だなと思いました。このタイミングで気持ちをより込められる曲、きれいでせつなくて、エモい曲をいただけてよかったなと思いました」(GirlsNews、8月12日付)と語っています。
楽曲制作にあたり坂元さんの希望も聞かれたとのことで、「さわやかで疾走感がある楽曲で、みんなで一緒に歌えるものを」とリクエストしたところ、それが叶えられた形となりました。坂元さんは「わーすたとしての思い出をぎゅっと詰め込んでもらったような曲になってると思うので、完成したのを聴いたときにはうれしかったです」(同上)と語っています。またミュージックビデオも、坂元さんのアイドル人生を思い起こさせるような、とてもエモーショナルな出来で、まるで坂元さん主演の短編映画のようになっています。
坂元さんは今、メンバーに対して「私が誰よりもこのメンバーの良さを知っているので、みんなが幸せであってほしいという気持ち」が一番大きいといいます。「メンバーっていう関係性もそうですけど、みんな一人の人間として好きだからこそ、わーすたをいろんなところで見れたら嬉しいという気持ちはありますし、仲間としては楽しく生きていってください」(同上)という思いだと。年末までの5人で過ごす時間を大切に、最後までわーすたらしいパフォーマンスを見せてほしいものです。
文/田中裕幸