宮野真守、4役演じ分けの苦労

#宮野真守#山寺宏一

エンタメNEWS2025年2月16日6:00 PM

16日放送『ライターズ!』に出演する宮野真守

 顔出しNGの敏腕ライターたちが、いま注目のタレントの素顔に迫る『ライターズ!』(日本テレビ系)。16日の放送(日曜 深1:30)は、金曜ロードショーで3週連続放送中の映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー 新吹替版』から、主人公のマーティ・マクフライ役を演じる宮野真守が登場する。アフレコ現場の裏話や同シリーズへの愛について語ってもらった。

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■エンタメの原点といえる作品、ワクワクしながら挑んだマーティ役

 「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は誰もが知るハリウッドの名作。なので、マーティ役をいただいたときは、めちゃくちゃうれしかったですね!」

 満面の笑みで宮野は語る。

 「同時に『とんでもないハードルだな』とも思いました。今なお多くのファンに愛されている作品ですし、数々の役者さんたちが演じてきた歴史もあります。そこに自分が携わることへの緊張感はありました。でも、マーティの相棒であるドク役が山寺宏一さんだったので、その安心感もあって、ワクワクしながら挑みましたね」

 山寺は過去にマーティ役を演じた経験もあるが、それがプレッシャーになることは、一切なかったという。

 「むしろ心強かったですね。山寺さんが第一声で『この役、マモ(宮野の愛称)ぴったりだよ』って言ってくださって。安心感しかありませんでした」

 今年で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が公開されて40周年。そして現在41歳の宮野は、いわば同世代だ。

 「僕が子どもの頃は、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズはテレビで観ていましたが、当時は『未来に行きたいな〜』『過去を観てみたいなー』と純粋にワクワクしていましたね。

 そして今、改めて大人になって触れると、ストーリーの緻密な構成や役者陣のお芝居の素晴らしさに感動しますね。過去と未来を行き来するタイムトラベル作品って今も人気コンテンツですが、この『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のフリとオチ、伏線回収の見事さは圧巻です。『エンタメの根源が詰まっている』といっても過言ではないんじゃないかな。今、この年齢でマーティ役をいただけたことは、とてもありがたい経験ですね」

■マーティの「未熟で青い感じ」が物語を動かしていく

 マーティを演じるにあたって特に意識したこととは。

 「マーティってちょっと情けないキャラと思われがちなのですが、実は粋(いき)なんですよ。たしかにアメリカンジョークで皮肉を言ったり、自分を大きく見せようとしたりする言動が裏目に出ることもあるんですが(苦笑)、それも常に『かっこいいオレ』を目指しているからこそ。なので、このマーティの『未熟で青い感じ』を80年代のアメリカンなノリで出せるよう意識しましたね」

 シリーズを通して、マーティは「チキン(腰抜け)」と言われると、感情的になり挑発に乗ってしまう。

 「これも単に“マーティってカッとなって青いよね〜“というだけじゃなくて、『チキン』と言われたことでマーティが無謀な行動に出ることが、物語を大きく動かしていくカギになっているんですよね。このストーリーの完成度の高さ、あらためて唸りますね」

 映画ではマーティは10代の設定。現在の宮野とはかなり年の離れた役だが、演じるにあたって苦労はなかったのだろうか。

 「年齢感を出すのには苦労しましたね(笑)。ふと気を抜くとオジサンになっちゃうから、10代の男の子が抱く科学へのワクワク感とか異性へのドキドキ感を表現するためにも、ずっと『オレは10代なんだ、10代なんだ……』と、言い聞かせながら演じましたね(笑)」

■「娘役」にも初挑戦、ひとり4役をこなして台本が「すごいことに」

 特にお気に入りのシーンについて聞くと、宮野は楽しそうに語った。

 「いっぱいありますね(笑)。マニアックなところを挙げると、マーティが気絶すると、毎回、母親のロレインに起こされるシーン。これもPART2、PART3と進むにつれて前作をセルフパロディして“天丼”になっているんです。

 たとえばPART1では、若い日の母親に向かって『君はそのォあの…と、とても…痩せてる』と言ったり、PART2ではディストピアみたいな世界線で、グラマラスになったロレインに向かって『とても…ボインだし』というやりとりも好きです(笑)。そしてPART3では、さらなる展開も待っているので、そんな点にも注目して楽しんでほしいですね」

 PART2ではマーティに加えて、「未来のマーティ」とその息子のマーティ・マクフライJr.に娘のマーリーンと、4役を演じ分けた。

 「これは大変でした。特に娘役。僕、人生でなかなか娘役やることないんですよ(笑)。でもね、マイケル・J・フォックスが全部演じているのだから、それを自分の声でどう表現するか、めちゃくちゃ考えました。

 僕、兼ね役がある時なんかは普段から台本には役ごとに色分けしてメモを取るんですけど、この4役、それぞれに色分けをしていたら、台本がすごいことになってしまって(笑)」

 そう笑う宮野が見せてくれた台本は、青や緑のペンで色鮮やかに彩られていた。

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の世界では過去が変わると未来も変わる。もしも、宮野が「過去の自分」にアドバイスをするとしたら何を伝えたいかについて聞くとこんな答えが。

 「僕、今の自分にそこそこ満足しているんですけど(笑)、あえてひとつ言うなら……『そのドラム、やっといた方がいいよ!』ですかね!」

 その心は?

 「小学生の頃、消防隊の人が演奏するドラムに憧れておじいちゃんにドラムセットを買ってもらったんですよ。でも、家に届いたのがプラスチックの練習キットで……(笑)。それでおじいちゃんには申し訳ないんですけど、熱が冷めちゃったんですよ。でも今、音楽をやっているから、そのときもっと真剣にドラムをやっておけば、ライブでのパフォーマンスの幅が広がってたのにな、と思いますね…」

 最後に、新吹替版の見どころについて。

 「何度でも観たくなる──これが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの最大の魅力だと思います。子どもの頃に観た人も、大人になって観るとまた違う視点で楽しめますし、いつ観ても面白いというのが、この作品の醍醐味。ある意味すべてのエンタメの根源がここにあると思うので、ぜひぜひ皆さん楽しんでください!」

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』新吹替版は、金曜ロードショーで3週連続放送中。21日金曜放送の『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』では、舞台は西部開拓時代へ。宮野演じる新たなマーティ・マクフライにも注目だ。
(取材・文/アケミン・ウィッチ)
※取材の模様は、16日放送の『ライターズ!』(日本テレビ 日曜深夜1:30)でもご覧いただけます。

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