優しいママ?時には厳しさも!?印象に残るドラマの魅力的なママさん達!
タレメREPORT2015年10月11日9:55 AM
人生の1コマ、1ページを切り取ったドラマたち。人間の人生を描くのにやはり切り離せないのが、その人の人格を形成するためにもっとも影響力のあった人、両親ではないでしょうか?特に、お腹の中で十月十日を一緒に過ごした母親の存在は大きいのではないでしょうか。そこで今回はドラマ劇中の“母”から、特に印象的な「お母さん」を集めてみました。
気取らずおごらずしっかり見守る!それが「大家族の母」
やはり人々の理想の母といえば、「つかず離れず」そして「見守ってくれる」母でしょう。特に大家族の母。1991年から放送された『天までとどけ』。13人兄弟の母を演じたのは、ドラマ出演後に朝の情報バラエティの司会にも抜擢された岡江久美子さん。ばっちり良妻のイメージです。
岡江さん演じる定子は、叱るところはしっかり叱りながらも、長女の待子の恋心も察知し静かに見守り、「ディスコに行きたい」という申し出も許可するなど、子どもの心や独立心をしっかりと理解しているところが素敵でした。
同じく昼ドラ『大好き!五つ子』もたくさんの子どもに振り回される母が印象的でした。
森尾由美さん演じる五つ子の母は、『天までとどけ』の母よりやや等身大。「叱る」だけではなく時には感情的に「怒鳴り」「怒る」こともあり、子どもたちに邪険にされることもあります。しかし、嘘偽りなく正直で誠実な性格なため、パート先でも「正社員になって店長になって欲しい」と言われるほど有能。子どもたちも、反発しながらも最終的には両親の愛や人格を尊敬し、正しい方向へと成長していきます。
親であっても自分が悪い時は悪いことを認め、子どもと等身大で向き合う嘘や見栄のない姿勢が素敵です。
1965年の単発ドラマ、1970年の連続ドラマ『時間ですよ』での銭湯のおかみ、森光子さんも有名です。実子だけではなく、従業員や常連客の世話好きな「お母さん」でした。
しっかり叱る父?寛容な父?やっぱり包容力!ドラマ史に残る名物パパ10選!
怒る時は怒る!笑う時は笑う!ゴーカイで憎めない感情豊かな母
自由で子どもっぽい、それでいて愛情たっぷりなのが、1994年からの昼ドラ『ぽっかぽか』の七瀬なつみさん演じる麻美です。
ぐうたらで自由人ですが、締めるところはキッチリ締めます。子どもだけでなく誰とでも対等で自然体。そんな母親像は麻美が先駆者のような印象が強いですが、これに口うるささが加われば、これはまさに昭和の母。アニメ『サザエさん』もそうでしょう。ちょっとズボラ、勘違いで叱る時もあれば調子に乗ってしまう時だって・・・。そんな等身大の人間らしさが何より素敵なのです。
1970年から放送された人気ドラマ『ありがとう』の山岡久乃さんなどもそうです。「バカっ!」と娘にツッコミ、ときに鉄拳制裁。責任感が強く曲がったことが大嫌い。子どもだけでなく全方位に世話を焼いてくれそうなパワフルママです。
44歳だというのに、美人というよりむしろ「カワイイ」イメージの和久井映見さんもすっかりお母さんです。
『デート~恋とはどんなものかしら~』では、杏さん演じる依子の母を、豪快で感情豊かに演じられています。実際は早くに亡くなった霊として出ているので、30代くらいの役なのでしょうか・・・?実年齢からしたら大きな子どもですが、実生活では実は中学生男子の母。母業も10年以上のベテランです。
2007年には、『花嫁のパパ』で石原さとみさんの「母親代わり」役を演じています。42歳の役どころですが、実年齢は35~6歳の頃。実際は若々しいのですが、やはり穏やかで優しい声が母性を感じさせます。
ちょっと頼りない?でも愛らしくて優しい大切なお母さん
1994年『家なき子』の不幸な母のイメージがあるのが田中好子さん。なんと47人の子どものお母さん役を演じたそうです。家なき子では支えてあげたい母でしたが、2001年の『ちゅらさん』ではしっかり者で家族を支える母を演じられていました。
優しくてしっかり者。達観した視点を持つ包み込むようなママ
2002年『ママの遺伝子』では、受験や嫁姑問題に振り回されながらもポジティブに取り組むちょっと能天気な母を演じ、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』や『1リットルの涙』の母親役で数々の賞を総なめにした薬師丸ひろ子さん。
『1リットルの涙』では子どもや家族のために働いて家事もこなし、娘の病気のために学校を説得し、子どもに気を使わせまいとする優しく強い母を演じました。
昨クールの『ド根性ガエル』でも、ニートの息子に手を焼きながら自分は自分で自由に暮らす、そんな懐の深い母親を演じ、視聴者を楽しませてくれました。
『3年B組金八先生』の養護教諭としてブレイクし、2007年『夫婦道』では口数の多い昭和のママでしたが、2010年『Mother』で虐待児を保護した鈴原奈緒の里親を演じた高畑淳子さんも母役の常連です。
優しく厳しく諭しつつも、救いの手を差し伸べる賢く聡明な母。厳しい面もありますが、実子と里子に分け隔てなく接する素晴らしい母でした。
1987年の『ママはアイドル!』で、ご近所の未亡人セクシーママを演じていた風吹ジュンさん。以前はキャリアウーマン、セクシーママのイメージが強かったのですが、1996年『ピュア』では知的障害のある娘を支える母親を演じました。
2011年の『それでも、生きてゆく』では、継子の犯した犯罪で誹謗中傷を受けながらも娘や夫を守る献身的な母を。優しく穏やかで包み込むような語り口調が心を穏やかにさせてくれます。
還暦を過ぎて、セクシーというよりも「カワイイ色っぽさ」が増した風吹さん。朝ドラ『あさが来た』でもお姫様気質のちょっとカワイイあさの義母役を演じられています。
JTのCMでおなじみの朝加真由美さんや、『のだめカンタービレ』ののだめ母、『ごちそうさん』姑役の宮崎美子さんも、しっかりものの母親なのにどことなくカワイイ、そんな母の代表格でしょう。
「良い母」といったら微妙?子への想いは空回りでも愛情はたっぷり
多少スパークしすぎてしまうのもお母さんの愛情。2005年『花より男子』でつくしの母を演じた石野真子さんも、娘の将来を思うあまりに身銭を削って節約に節約。いい学校に入れてあげるところまではしっかり者っぽいですが、あまりにも先を考えなさすぎ・・・?しかし、娘の色恋をお金で解決しようとする道明寺母に押し負けない強さは尊敬に値します。
1999年『魔女の条件』で、息子をかわいがるあまりに息子の恋人の女教師を失職に追いやろうとする・・・そんな母を演じた黒木瞳さん。そして、息子の片思いを成就させるため、また息子のためを思って刃傷沙汰まで起こしてしまうヒステリックママを野際陽子さんが演じた、1999年の『ずっとあなたが好きだった』も印象的でした。
前出の高畑さんも、愛情が空回りしがちな母を多く演じられています。まだ娘役を演じることの多い杏さん(名前をなくした女神)や、優香さん(パパドル!)も、優しくてお茶目でしっかりした母親役がしっくりきます。
これからどんな素敵な母親役女優さんが生まれるのか、とても楽しみですね。
今回選ばせていただいた、印象的なドラマの母親10選
『天までとどけ』丸山定子(岡江久美子さん)
『大好き!五つ子』桜井桃子(森尾由美さん)
『時間ですよ』松野まつ(森光子さん)
『ぽっかぽか』田所麻美(七瀬なつみさん)
『ありがとう』四方勝(山岡久乃さん)
『デート~恋とはどんなものかしら~』藪下小夜子(和久井映見さん)
『家なき子』相沢陽子(田中好子さん)
『1リットルの涙』池内潮香(薬師丸ひろ子さん)
『Mother』鈴原籐子(高畑淳子さん)
『それでも、生きてゆく』遠山(三崎) 隆美(風吹ジュンさん)
『花より男子』牧野千恵子(石野真子さん)
文/藤原ゆうこ