「オットーと呼ばれる日本人」祖国を愛したその”男”はなぜスパイ活動に身を投じたのか――
公演・公開情報2024年5月17日12:51 PM
祖国を愛したその"男"はなぜスパイ活動に身を投じたのか――
◆あらすじ
1930年代初頭、資本主義諸国の植民地争奪戦争に参加した日本に対して、排日感情が高まりつつある上海。
諜報活動を行うジョンスンと呼ばれるドイツ人、宋夫人と呼ばれるアメリカ女性、ドイツ人無線技師フリッツらが日本に対するジョンスン機関の中国における役割を検討しています。
その中で、日本軍の動向を正確に調査する適任者として、新聞社特派員であるオットーと呼ばれる日本人を機関に入れることがジョンスンにより提案されます。
日本では北進政策をとる陸軍と南進政策をとる海軍とが対立しており、日本帝国主義はどちらを目指すのか、それを見極めることが機関の大きな任務だったのです。
上海を離れることの出来ないオットーは協力者の林とともにジョンスンと会い、林は満洲へ行くことを命ぜられます。
満洲から戻った林は日本は満洲を支配下に置き、かいらい政権樹立を目論んでいるとジョンスンに報告し、その場でオットーは日本へ帰国する意思を告げる。
「あの社会主義の国」を「理想の中にある祖国」としてもちながらも、祖国をもたないジョンスンと、あまりにも日本人であり過ぎるオットー。
ふたりは行動を別にするのでした。
東京で数年間、妻や娘と一見平穏な日々を送っていたオットーですが、自宅で友人の瀬川と家族揃って話しているところへ、林が現れます。
日本に活動の拠点を移したジョンスン機関にはフリッツの他、日本人画家ジョーらが加わりますが、ジョンスンはふたたびオットーに連絡を取ることにします。
日本の差し迫った現状を語り、日本を捲きこませないためにも世界戦争をくいとめなきゃいけないと強く語るオットーは、ついにジョンスンの要求に応じる決断をするのでした……。
そして日米開戦が一触即発という1941年、今や中国問題の評論家として総理の信望と内閣への発言権を強めていたオットーが、ついに検挙逮捕されます。
検事に対して彼が語る「正真正銘の日本人」とは。
◆作
木下順二
◆演出
丹野郁弓
◆出演
山本哲也 千葉茂則 境賢一 みやざこ夏穂
吉岡扶敏 神敏将 塩田泰久 吉田正朗
平野尚 横山陽介 小守航平 釜谷洸士
戸谷友 石巻美香 桜井明美 中地美佐子
石川桃 松井優梨愛 大塚芽依 佐々木美月
若菜優香
◆日程・会場・チケット
2024年5月17日(金)~26日(日)
・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
<チケット価格(税込)>
入場料金(全席指定・税込み)
一般=6,600円
夜チケット=4,400円[夜公演(17日,23日)全席]
U30(30歳以下)=3,300円 [劇団のみ取扱い、要証明書]
高校生以下=1,100円(枚数限定)[劇団のみ取扱い、要証明書]
バリアフリー割引6,000円 [劇団のみ取扱い、要証明書]
詳細は公式HPにてご確認ください。
公式HP:https://www.gekidanmingei.co.jp/